子供のための文化思想論説:情報財ってなに?

みなさんは意識していないでしょうが、我々の生活の財産は大きく三つにわけられることができます。そのうちのひとつめが、物財です。これは例えばトヨタの車などは明らかに”物”財ですよね。シャーシにエンジンバンパーすべてなんでもござれ。組み立てて作るわけですから…。これに対して、サービスというものもあります。例えば皆さんがマクドナルドにいって店員さんに財産をアピールしてもらって、サービスを受け取っている。これはサービスというものが「同時償却性」があるからです。要するに消費すると同時に消滅するわけです。みなさんが知らず知らずのうちに財産の別な形状に接しているということが分かると思います。あともう一つは何か?それが情報財です。

情報財ってのは例えば、車やマックのサービス店員とは違いますね。ITの成果物はコピーして正当なライセンスで売ることができます。みなさんは多くが、PCの中にWindowsというOSを入れていると思います。あるいはMacというOSですね。これらは情報財です。というのもデジタルでネットワーク上で配信できるんです。要するに簡単に言ってしまえば、最初の一枚を作れば、あとはコピーして正規の流通網で売ることができるわけです。最初の一枚(これを「マスター」といいます)にはお金はかかりますが、一度ヒットすればそれをコピーし続ければ利益が恒常的に発生するわけです。

この場合、情報財であるCDやDVDをガンガンコピーしてうればうるほど利益率は高まります(よくよく考えてみれば当たり前のことです)。AppleやGoogleやAmazon(Amazonは物財もサービスも提供していますね)やなんといってもマイクロソフトなんかは明らかに情報財の会社です。だからこそあの利益の効率を誇ってアメリカの産業に多大な貢献をしているわけです。だからこれらの会社の存在感(プレゼンス)は世界で大きいわけです。

情報財のほかの財との一番の違いは、物財はコピーができないのに対して、情報財がコピーできるということ。あとは、コストが軽減できるということ。これが車だったらこんなにうまくいきません。考えればわかりますね。で、資本金がほとんどいらないということもあると思います。ITは統合の開発環境がフリーでガンガン配布されているから、みんなこぞってこの産業に参入して、一攫千金を狙いました。これがIT革命とITバブルの時でした。情報財を扱うからといてそれほど簡単なことではないんですね。むしろ極端に難しい。ゲームの歴史を見ればこれは情報財のベンチャー産業でしたが、今の日の丸のゲームメーカが凋落して、世界から落ちこぼれているのには納得がいきます。

さて、ここまで語ってきましたが、このブログもまたそうです。要するに情報財なわけです。ですが決定的に違う点もあります。というのも、例えばブログは情報的財産ですが、さらに抽象化されてHTML(ハイパーテキスト)として配信されています。また、それゆえに完全にデジタルです。マスター(最初の一枚)を作ればいい情報財から変遷して、さらに抽象的になっています。よくよく考えれば、従来の音楽CDなども物財と情報財の組み合わせなわけです。このように今の世の財産は大きく分けて、「物財」「サービス」「情報財」と分けられますが、そうそう簡単に言い切れるものでもありません。ちょっと難しくいえば、哲学者の東が言うような「データベース」的な財産の複合性の意味合いがあるんですね。

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