子供のための文化思想論説:「意識」ってなに?

皆さんは意識の問題についてはご存知でしょうか?世界中でこの研究はHotになっていて、ツーソン会議などで頻繁に議論されている国際的な問題です。この会議には哲学・心理学・神経科学・工学などさまざまなジャンルの研究者が集まり、意識とは何か?どうやってこれを定義するのか?再現は可能なのか?だとかそういったことについて議論を戦わせています。この会議にはクリストフ・コッホ(Christof Koch)やチャルマーズ(David Chalmers)といった先端の学者が登壇するぐらいです。

アレン脳科学研究所のコッホはこの問題、意識のハードプロブレムとイージープロブレム(先述のチャルマーズの提起です)も含めて神経科学がつかさどるべきだといっています。多数の脳画像研究のコッホの成果は日本のベンチャー企業にも受け継がれています(コッホの門下生がかなり日本にいます)が、コッホのアプローチは統合情報理論と呼ばれるものです。これはトノーニ(Giulio Tononi)によって提起された理論で、意識は統合の能力により生まれるとするものです。この理論はコッホの全面的な賛成を得ています。

さて、トノーニの理論はどういったものなのか?統合情報理論とは何か?これは論文は難解でしょうが、解説はあまりに簡潔なものです。それは、脳の意識的機能というものは情報の統合によってなされるということです。要するに(例を挙げると)電子回路であってもそれに、「うれしい」「かなしい」「あぶない」「やさしい」とか喜怒哀楽のすべての情報を統合的にくみ上げて連結させればそこには人間と同じような意識がその回路に生じるということです。これは実は大学でもかなり頻繁に研究されていて、電子回路に生命的フィードバックを与える新しいデバイスを作る試みは英語圏でも盛んで、日本でも最近は盛んになっています。

神秘体験とか意識体験っていうのは世紀の大問題で、日本出身の利根川博士もまた、脳と宇宙は最後の残された課題とも言及しています。こうも簡単に言い切ることは難しいかもや知れませんが、世界の記述と人間の意識になんらかの最終的課題があるということは人間が進歩する上で解決せねばならない問題かもしれません。我々が考えるということは何なのか?それを根本から問い直す意味合いが意識(consciousness)の問題なのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA