これならわかる国際政治:アイスランド―良くも悪くも国際政治の象徴

アイスランドは良くも悪くも現代の国際政治を学ぶ上で有名な国です。今の若者であればビョーク(Björk Guðmundsdóttir)の故郷として知っている方は多いと思います。昨今では、サッカーのEUROでイングランドに勝ったことでも有名になりました。ですが、この国、いろいろと問題もありながら、先進国の島国ということで日本もお手本にすることが多いところでもあります。

昨今のアイスランドで悪い点といえば、見逃せないのが債務不履行です。ウィキリークスのリークが国民的運動になって、金融立国としてやってきた反面そのずさんな融資が発覚、金融機関や与党が批判を浴びました。ですが、通貨がこの影響で暴落したため、ギリシャのチプラス首相並みの空中バク転経済政策により輸出業を中心にむしろかえって失業率も成長率でもいい面を及ぼしました。いまは失業率4パーセントぐらいですから、日本と同じぐらいですね。このあたりは経済に明るくないと本気になって評論はできないため、割愛します。ただ、国民一人あたりのGDPは大きく余裕で富裕層の多い先進国といっていいでしょう。

文化としてはEUと日本の文化の対立点にも大きく似ている点があると思います。地熱発電(この技術を学ぶための留学生が多いです)や温泉、また文化的な捕鯨国家でもあるため日本とは国際協調があります。その一方でEUに加盟するための哺乳類の保護にも力をいれるべきという意見もありますが、捕鯨大国であるため少数派です。むしろEUの危機によりこちらは微妙な問題になっているのはみなさんお分かりだと思います。また、エコ政策としてエネルギーの効率利用、グリーンエネルギー利用が活発で燃料電池の研究も(主に実用面で)盛んです。

アイスランドの議会は古く、相当古代(だいたい今から700年前ぐらいかな?)からあります。図書館が多く、人口当たりの図書館数では世界一番で国民はこういった政治文化に強く威信を持っています。そういう中でもビョークは現代文化の象徴で、彼女のことをアーティストとして知る一環でアイスランドに興味をもったかたは多いはずです。なぜか東洋人の血に似通った顔立ちが多いのは有名なことです(実証できる科学的な裏付けはない)。アーティストが多く、音楽面でも大きいプレゼンスを持っていますね。

こういう面をついていくと、アイスランドというのは夢物語の国のようで、実際はその反面国際協調も求められながら、それに反対する側面も多々あるということが分かると思います。高橋和夫先生は授業の中で、象徴的なことをおっしゃってくださっていました。

グリーンランドの方々は自国が寒く貧相な国といわれるのが嫌で、自国をグリーンランド(緑の国)となずけた。ただ、アイスランドの人々はそうしなかった。自分の国に正直に「氷の国」という実直な意見を持ち続けることで強くたくましく発展してきたのです。

さて、果たしてこれが歴史的に正しいことなのかはわかりません。ただし高橋先生の授業はやはり感動ものでした。「冷たい国の熱い魂」―今日本が見習うべき国が北欧の小さくてもそれでいて大きい国、アイスランドということもできる…そういう意味で高橋先生はこのようにおっしゃってくださるように思います。

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