これならわかる国際政治:「小さな核兵器」AK-47

https://en.wikipedia.org/wiki/AK-47より引用

ミハイル・カラシニコフ(Mikhail Kalashnikov)が「旧ソビエト連邦で祖国を守るため(本人談)」に建造した銃がこのAK-47です。この銃はアサルトライフルといわれる種別の突撃銃で、世界中でライセンス外でも使われている銃です。というのも製造が容易で(設計が簡易的なため)、強固な設計性をもち、過酷な環境でも十分作動するために、設計者であるカラシニコフが死した今でもソビエト・ロシア圏以外で大量にコピー品が出回っている銃です。

強固さは、設計の簡易さに裏付けられ、それは公差(意図して設計した配慮的な稼働スペースのある銃)の特徴として現れています。特に耐水性や、防塵性に優れています。報道によれば、イラク戦争時アメリカ軍の兵隊も公式のアサルトライフルM16よりもこの銃を使いたがったという話もあるぐらいです。それぐらい簡易的に使えて、砂漠環境でも動作し、しかも安価なのです。

前述のとおりそれゆえにAK-47はライセンス外の製造が多いです。特にテロ地域や治安悪化地域でその傾向が顕著で、少年兵などの子供がこの銃をもっていることが多くテレビ番組の紛争地域放送などで見受けられます。NHKのニュースでもカラシニコフの死は大きく取り上げられ、この銃の倫理的な問題を明らかにしていました。

カラシニコフは祖国ソビエトをドイツ帝国からWW2時に守護するために作った、と述べていましたが、結果的にテロに応用され悪用されていることを、「本来自分の国を守るために作った銃がこのように使われることになってしまっていて快く思っていない」と述べていました。多くの人がこの銃で犠牲になったため、このAK-47シリーズは派生とか海賊版も含めて、総称して「小さな核兵器」と呼ばれています。

カラシニコフは現代ロシアでもプーチンから大統領勲章をもらうなど、かなり祖国とその栄光を受け継いだ節があり、ソビエトの栄光、すなわちプーチンロシアの栄光として戦後もまた象徴になりました。プーチンはそれぐらい旧ソビエトのような強力な国にロシアを戻したい、そういう意思もあって、カラシニコフもその一達を担うことになりましたが、カラシニコフは老年になってもそれほど権力も財力ももちたがらなかった(年金暮らしだった)謙虚な人でした。

ちなみにM16の設計者として世界に知られる、ユージン・ストーナー(Eugene Stoner)もカラシニコフも大学教育は受けておらず、機械設計のプロであったこと、特に銃器設計のプロであったことは意外にもミリタリーマニアの間では有名なことです。銃器設計の実務とは、アカデミックな領域とは違っていて、論文書きではできない面があったわけですね。

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