これならわかる化学:オービタルの性質・周期表おさらい補講

ここで説明したいのは電子配置および周期表の性質(周期律)である。パウリの排他原理(Pauli exclusion principle)およびフントの規則(Hund’s rules)を紹介した上で、前々回に取り扱った周期表のおさらいとして周期律の一般的法則を書いていく。

・パウリの排他原理
量子化学の重要原理であるがここでは簡易的に説明する。簡単に言えば、ボーズ粒子を考慮に入れないとき、2個の電子(フェルミ粒子の代表)がひとつのオービタル(電子軌道:orbital)を占有することができないという排他原理である。

・フントの規則
電子が異なるオービタルを占有するとき、最低エネルギーの状態は、その電子が互いに平行なスピンを持つ…という規則である。といってもわからんだろうから、簡単に説明する。フントの規則にしたがって、(異なるオービタルに電子が入るとき)この電子平行スピンを持つほうが物質的に安定するというのことである。要するに安定電子軌道の規則のこと。

オービタルにおいては電子の入り方にはこのように規則性が見受けられる。1・ひとつのオービタルに二つの電子が入るときそれらはスピンは逆である。2・ひとつのオービタルにつき電子は二つまでである。3・さらに常識的に考えて、エネルギーの低いオービタルから電子は入る。4・縮重している軌道ではひとつの軌道にひとつずつスピンをそろえ入る。これらは電子軌道を考えるときどれもが重要なので覚えておきたい。

また、イオン化エネルギー(ionization energy)電子親和力(electron affinity)は周期律を考える上ではずせない。イオン化エネルギーというのは原子から電子を遠ざけるための必要な最小エネルギーのことで、eはマイナスの値をとるから…陽イオンになりやすいのはイオン化エネルギーが定義に従えば、この「容量」たるイオン化エネルギーは小さいほうがいい。これはアルカリ金属が代表的な例である。

電子親和力というものは例をだしたほうがわかりやすいが、端的に言えば、原子に電子が近づき陰イオンを生じるときに放出するエネルギーのことである。電子親和力が大きいと、陰イオンになりやすい。定義はめんどうなことに逆に覚えてしまいがちだが、このふたつは覚えておきたいところだ。

これをわざわざ説明したのは周期律に関係するから。同一の周期中だと、実は原子番号があがればあがるほど、原子半径が小さくなる。また、原子核の電荷が大きいと電子をひきつける力が大きくなる。同一周期で、陰イオンと陽イオンを比べると、原子半径の大きさは陰イオンのほうが大きくなるのが一般的である。

次は化学の基礎問題を取り扱い、反応式を説明する予定…。

marikoi

ここの主筆・共同管理人。ぶっちゃけ狂人。

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