エンタメ評論:「ライトノベル世界へ」―読売が伝える

桜庭一樹の大衆文学賞受賞でライトノベルもまた注目を浴びています。「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」もかなり売れたようですが、電車の中でラノベうを読むということはかなり厳しい目が気になる人も多いそうです。アニメキャラの表紙は気になるということですね。ですが桜庭先生の状況ですと、やはり大衆文学に移行したような状況です。受賞時は賞委員会から、「お前の将来に我々は賭けた」とまでいわれたそうですね。東浩紀もこのあたりの桜庭の評価については某掲示板で聞かれていてたしかにコテハン(というより実名)で返答していました。

桜庭一樹といえば、W桜の桜坂洋との友好関係もすごいもものです。「よくわかる現代魔法」(ラノベシーンからも批判は多い実験作だが傑作と評するファンは多い)の著者で、桜庭とも友好関係にあって、ですが、桜庭の賞受賞後はあまり表に出ていないようです(たしか桜坂はITコンサルで独立しているという異例の人物だったはず)。桜坂はPerlを使って、自分の書きたいところから書いてつじつまをあわせて矛盾をなくすタイプらしく、その様子をみて、桜庭はかなり驚いていたようですね(桜庭ははじめから書くタイプ)。

そして読売新聞が伝えるように、桜坂の作品である「All You Need Is Kill」がハリウッドでトム・クルーズ主演で実写されたのは記憶に新しいです。興行成績は伸び悩みましたが、桜坂初期の代表作の実写化ということで話題かっさらいました。SFとアクション系をミクスチャした世界観はかなり評価高く、あの筒井康隆大先生もまたこの原作を高く評価して、ご自身がラノベに進出するきっかけになったとまで言われます。

私個人の意見としては、ソードアートオンラインはかなりきっつく、読みがたく、酷評するタイプなのですが、それでもかなり売れていて、この特集記事が書かれているようにシリーズで1200万部、海外でも650万部売れているらしく、印税がすごいなあと思う次第です。こういった作品は読売が伝えるようにかなり大衆文学の評価は無きに等しく、それがなぜなのかというところまで踏み込んで記事は執筆されていないです。要するに読売としては、作品がポップスタイルであるという前提で記者は取材をしています。

現実よりも良い意味で浮世離れした価値観を提供するライトノベル。その現代性の文学としては認められなくても、空想の物語に夢を乗せて宙に浮く…そういった価値観が悲惨な現状とあわせて”売れる”一因になっているのではないか?そう読売は伝えています。

marikoi

ここの主筆・共同管理人。ぶっちゃけ狂人。

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