エンタメ評論:「私の中のあなた」―アビゲイル・ブレスリン(Abigail Kathleen Breslin)

「私の中のあなた」原作小説を書いたのは、ジョディ・ピコー(Judi Picoult)。この人物はプリンストン出身でここで文学を学んだ。職を変えながら、ハーバードでマスターディグリーを得ている人物。新しいジャーナリスティックなものをアイデアとして盛り込んで文学に仕上げるのが得意で、社会性のある文学を専門としている。この分野でのパイオニアであって、世界中でなんと1400万部を今まで売ってきた。

そんな本作を原作とする映画の主援女優はアビーことアビゲイル・ブレスリン。ギャラは一本で驚愕の二億円だそうです…。アナ・フィッツジェラルドを演じた気鋭の女優であり、当時の最年少クラスでアカデミー助演女優賞にノミネートされた経歴を持つスーパーガール。確かに本作を見たとき、その才能には驚かされました。最近ではヘレン・ケラーの舞台にも出ているほど。

アナは弁護士の母を相手取って訴訟を起こす。それは白血病に苦しむ姉ケイトに対する種々の生体提供、最後には腎臓提供までをも求められたため。そもそもアナはケイトを救うために遺伝子的に作られた子供だった。アナは自分の存在に苦しみ、ケイトを救いたいという意思も持つが、その狭間で揺れ動きます。その様子を描く。物語の骨子はこんなかんじ。

アビーの演技は本当にすごい。熱い部分も冷酷な部分も感情に直情的にうったえてくるものがある。日本語訳をつけている声優も神クラスだが、もともとの演技が素晴らしいからこそある映画。原作とは違う点も多いけど、これは本当に生きる意味、勇気づけられるところをおさえていて、それがアナの哲学…というより、アナのバランス感覚に支えられている様子が見て取れる。隠れた名作?っていっていいのかな…。生と死の意味を考えさせられます。

わたしはホラー映画でぞくぞくした後お勧めに出てきたので見ましたが、落ち込んだり怖かったりした後、純粋に地味に泣きたいときにだけみることをお勧めできる名作です。最後アナが家族と和解してすべてを受け入れ、死の意味を、あるいは生きることの意味を問われたとき、家族はひとつになる。その様子が素晴らしい情景を見ている雰囲気で物語は幕を閉じます。

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