連載たまにはゲームでも番外編:「Smile Game Builder」リリース―プログラミング能力のいらないゲーム制作ソフト、競争激化か?

日本の会社法人、株式会社スマイルブーム(http://smileboom.com/)がスマイルゲームビルダーをSteamでリリース(http://store.steampowered.com/app/483950/)した。この会社は近年の公立学校の授業自由化をめぐって、教育目的ソフトウェア開発で大きくなった会社らしい。ゲームの請け負い制作から始まり、教育用ソフトウェアでベンチャーたる企業として世界に飛躍を目指す。このスマイルゲームビルダーで特徴的なのはプログラミングが必要なく、GUIベースのセンスだけでゲームを作れるということだ。

スマイルゲームビルダーは先陣をきって(日本では)開発を進め、Steamリリースにこぎつけるまでいったが、この努力は並大抵のものではないだろう。多くの企業のように、ベンチャーとしての苦しみを味わってきたはずだし、多くの場合競合他社がこのようなソフトを実は先に作っている。それがClickteam(http://www.clickteam.jp/)だ。こちらは富士通のPCで有名だったクリックアンドプレイなどを作ってきていて、おそらくこの分野ではノウハウやリソースが世界でもっとも進んだフランス産の会社である。

スマイルゲームビルダーがクリックチームに対抗できるかどうかはいろいろと疑問はある。Clickteamが培ってきたのは主に2Dのものであって、スマイルゲームビルダーでは3Dのゲームもまた力をいれて制作ソリューションとして使ってきている。ただし、この流れにClickteamが遅れをとるとは思えない。さまざまなノウハウが今から20年間ぐらいは前から蓄積されているし、ベンチャーへの警戒感は人一倍強いはずだ。Clickteamはクリックアンドプレイだけではなく、クリックアンドクリエイトの成功の歴史を経て、近年成長著しいMaltimediaFusionなどのセールスに力を入れている。

特徴としては、この分野ではさまざまなソリューションが考えられることだ。教育そのものに近しいものからアプローチがPGマクロ的なものまで、多く考えられるだけに競合他社とどれだけ差別化できて、シェアを市場で獲得できるかが非常に注目される。プログラミングの素養・素質が必須とされてきた現代のソフトウェア市場での教育効果が限定的なのは当然ともいえるだろうが、こういった試みはUnityやほかの言語につながる希望もある。

スマイルゲームビルダーはSteamで本記事執筆現段階、「人気の新作」タブでトップ、「売り上げ上位」タブでトップ3に入っているようだ。和製のゲーム制作ソフトウェアを作ろうとする気概は賞賛に値するだろう。だがそのシェア争いは今後熾烈を極めるのは間違いないと思われる。

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