子供のための文化思想論説:シャープの決定的失敗

みなさんシャープという企業をご存知だと思います。今、経営がやばくてとうとう台湾企業に買われてしまいました。表向きは協力合資関係のようなことをいっていますが、完全に傘下です。この台湾企業がホンハイ精密工業という企業ですね。この企業はアップルのファブレス(様するに自社で工場を持たないこと)役に徹することで、最強の供給技術を持っています。ですがここにきてホンハイの経営陣はやはり英断を下したといわざるをません。その理由を今回は述べていきましょう。

もともとシャープの失敗の原因は技術力でもなんでもありませんでした。シャープの失敗は、技術の流出に危機感を募らせすぎたこと。さらに、実はそれほどでもないそういった技術のマネジメントができないことです。要するに亀山工場は作ってはいけなかったのです。国内に工場拠点を設けるというのはかなり難しいことで、この点などは経営コンサルタント系の社員ならばだれでも気づいていたことです。もう一度言いましょう。ハードや周辺技術にこだわりすぎて、アップル式のファブレス方針から遠ざかったことがシャープの失敗要因です。―亀山工場は作ってはいけなかったのです。

ホンハイが頭が良かったのはこの時期にアップルのファブレス要因から脱却しようとしているタイミングでシャープをただ同然で買えたことです。これはでかかった。ホンハイは、自社ブランドを持っていませんでしたが、シャープの決定的敗因と対峙して、亀山工場のような工場を持たずにブランドだけ獲得。さらに、技術のコアを奪って、アップルからも脱却しようとしている点です。ホンハイは中国に工場もってますから、このあたりの頭の回転の速さは世界一でした。

ただ、グローバルという言葉の下、シャープにホンハイが買われたのであればまったくそれは問題ありません。日本発の企業が海外に買われようともそれは自然淘汰の市場原理が働いたグローバル経営の一因ですから、これを問題視して、政治家などが首をつっこむのは間違いなのです。これを池田信夫先生も大きく指摘していましたね。デイトレーダーのことをこきおろす馬鹿な官僚もいまだにいるぐらいなので、市場の要因とかさまざまな現代的金融理論をわかっていないかたなのだと断じて考える以外ありません。シャープが外資に買われたからといって何が問題なのでしょうか?それがグローバルの本質なのでなにも問題はありません。

アップルは今実は苦境です。ティム・クックは経営者としてはおそらくうまくいかないでしょう。彼らのビジネスモデルはカリスマジョブズだけにこだわりすぎていたのです。要するにシャープの人員的問題の転化という点で大きな過ちを今、アップルはしようとしているのです。だからこそホンハイがこのタイミングでシャープを買ったのはすごいことなんですね。ジョブズが死去した今、彼の後継者は今後出てこないでしょう。それがアップルの敗因になる可能性は高いのです。

はじめシャープが国産テレビを作ったとき、誰もがそれを誉めそやした。それはどのテレビメーカーよりも繊細で美しい映像をスクリーンに映し出したから。次にシャープが亀山工場を国内に作ったとき、日本中がそれを誉めそやした。それは一部の識者だけが気づいていた問題だったから。最後にシャープがテレビの映像美と自社技術だけにこだわり続けたとき、シャープのことを心から救おうとする民族は台湾人だけだった…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA