子供のための文化思想論説:ヒューマノイドロボットの問題点「不気味の谷」

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Hypothesized emotional response of subjects is plotted against anthropomorphism of a robot, following Mori’s statements. The uncanny valley is the region of negative emotional response towards robots that seem “almost”. Movement amplifies the emotional response.

https://en.wikipedia.org/wiki/Uncanny_valleyより引用

みなさんも日本のロボット技術は世界最高峰だということはご存知だと思います。本田のアシモに代表されるように優れたロボット研究者が国内には多くいます。例えば、機械制御の理論のパイオニアなども多くいて世界でも日本の大学群はロボット技術の基礎の総本山ともいえます。そんななかその理論のコミュニケーション部分に焦点を当てて、作られた仮設があります。それが「不気味の谷」です。

ここで解説すると、この不気味の谷にはふたつの種類があるということです。それを解説しますが、そのどちらともエモーショナル(感情面)での動きの仮説には大概差異はありませんが、それでもその強さは変わってきます。プロットでstillとされているものは、おもちゃ人形(stuffed animal⇒bunraku puppet)においてです。そして二つ目にmoving(movement)とされているものが、ヒューマノイドロボットにおいてです。いずれともプロット図の図式は動きとしては似ていますね。横軸がヒューマノイド化の表現軸であって、縦軸がネガポジの感情の軸です。

で、ここで重要なのはその谷現象のことです。ロボットやおもちゃの人形が人間式に近づけば近づくほど、矛盾感を最初のうちは人間から見ると抱き始めます。これが谷現象というもので、ロボットや人形がその酷似性に近づくほど感情面ではネガティブな印象を持つ…その過程を経て、さらにヒューマノイド形式に近づいてリアリスティックになると、谷は克服されて、新しいポジティブな感情を人間から見れば抱けるという理論です。

この理論で重要なのは別段本格的な実証研究がなかったということに尽きます。確かに実証しようとして作っている学者はいますが、この森先生の仮説はあくまでも仮説であって、工学者の中には「このような疑似科学は認められない」とする学者も中にはいます。しかしながら、森先生の仮説提案としてはこれはヒューマノイド化がどれぐらい必要なのかということや、人間のありかた、存在自体=アイデンティティーの問題提起として有名になり、その感覚的なわかりやすさからしても重要な仮説といえるのは一般的な通説であります。

森先生は戦中・戦後から日本のロボット工学をリードし続けた天才として世界でも有名です。人工臓器の研究、義手や義足の電気的な制御研究や、その思想的な部分の研究で世界をリードし続けたかたです。彼の門下生には優秀な弟子が多く、彼らも世界のロボット研究をリードする偉大な学者になっています。

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