The Binding of Isaac SS―盲目のアイザック、Blinding of Isaac

僕が僕の家を離れたのは自然なことだった。母親の精神状態が勝手に彼女が作り出した神による恐怖観念に押しつぶされようとしていることはだれの目によっても明らかなことだった。だが、それら賢人たちの見地は世の中の道理にはいかない常々がそこにはあったし、それが僕の家だった。誰にとっても明らかなる母の精神的異常は僕以外にとって知るものも見るものも聞くものさえいなかった。僕が日々家の中で夜な夜な過ごしていると母の異常な精神ぶりがよくわかるのだ。それは僕の夢にまで出てきて肉塊の部分と骨のかたまりのようにイメージを僕に連想づけた。冒頭に示した鉛筆のスケッチ画がこの間僕の描いた唯一の絵日記になった。そして、彼女の精神が蝕まれ、息子である僕に降りかかる直前まで僕はその床にある扉のような抜け穴を見つけることはとうとうなかったのだ。

母が精神に異常をきたしているのは、彼女の声と行動によって分かった。どんどん声の大きさが増し、誰もいないのに誰かに話していることがわかったし、それは彼女が神と交信しているように僕には聞こえた。彼女は言うのだ―「息子を脅して部屋にとじ込ませればいいんですね!神様感謝します…(I will do my best to save my son Isaac,Yes my lord.)」と。その当日の昼間から大きなカッターを母は持ち僕のことを脅した。その翌日にはさらに語気が強まり、翌々日には彼女は僕のことを完全に外界からシャットアウトした。そのちょうど一週間後、僕はこのような母と彼女の妄想が作り出した偽の「神」さまとの会話を聞いた。僕の家の僕の部屋にある窓からはひとっこひとり何も見えず、ただ車とかのものとか建物とか電柱とか学校がたたずんでいるだけだった。助けを呼んでも聞く人は誰もいないどころかむしろ危険にさらされるのだ。

「息子を殺せばいいんですね!それで報われるんですね!ありがとうございます神様!(My son,Isaac will be sacrificed,I will end his life and prove my love for my lord,Yes my lord.)」彼女は台所から刃を持ち出して僕の部屋に迫ってきた。まずい、これでは母に殺される…。これでは殺されてしまう…。僕は恐怖し戦慄した。にっちもさっちもいかずに無為に冷静になろうとしてカーペットの下面を見ると、僕は驚愕した。なんとそこにはドアのぶのような取っ手の着いた、ちょうどシェルターの”ふた”のようなものが設置してあったのだ。こんなものに気づいたことも、存在を感じたこともなかった。だが迷っている暇はない。母がこの部屋に入ってくるまえにこの扉のようなとってを手に持ち明けて、その真っ黒で見えることない未来の隠喩に僕は身を投じなければならなかった。

「神さま…どうかどうか僕と、できれば、母のことまでをお助けください…」そう僕はつぶやきながら下界へと降りていった。決して止まることのない不幸の連鎖に対して涙を流しながら、敵と戦わねばならない運命。終わることのない悪夢がその日始まった。これから語られるのは、見えることのない未来を見ようとした僕、Blinding Isacc、アイザックの一生の話だ。

―The Binding of Isaac

このゲームの冒頭の部分を書いてみたけど、これは怖いよね。やっぱヒット作はどの面から見ても偉大なんだなぁ…。マルチCoop実装したと勘違いしてリバース買っちまったよ。まあいずれMODで対応されるんだろうけど。

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