マジで恋する書籍レビュー:「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」


とうとうこれをレビューする日が来たか…。こいつってすごいラノベなんです。私は第一巻ですべてが完結していると思います。いわゆるアダルトゲームに対する偏見とか家族のありかたとかをそこから無理にでもラノベの風味で現実的に描いている。これに尽きると思います。それは親とのありかたとか家族会議とかそういう感触がしっかりと具体性がある形で描かれている。

京介の父親はもちろんこういうゲームを文武両道で美貌も持つ優秀な桐乃がやっていることを問題視する。京介は京介でなんだかんだいって桐乃に対し理解を示し、彼女を守ろうとする。妹だから守っているわけでなく、赤の他人として守っているんですね。大体京介は桐乃との仲がまったくいいはずもなく、優秀でなんでもできる桐乃に対してはむしろ敵意を抱いている。桐乃は桐乃で京介を馬鹿扱い。だが、父親を無理にでも説得して妹を…じゃなくて桐乃第三者としての「趣味」「嗜好」を守ろうとするわけです。

京介は第一巻でこの様子自身の行動をしっかりと認め、なぜ自分でも父親にああして反対してまで桐乃を守る行動ができたのかわからないという結末で終わっています。そうしていくうちに犬猿の仲であったはずの桐乃は「兄貴ありがとね…」という感謝の意を示されるまでに、桐乃に対する同情を超えた感情を吐露させるまで”追い詰める”わけです。当時このラノベを見たときにこの様子は革新的だなぁと思ったものでした。

趣味や嗜好というものは昨今の世の中でかなり多様化し、レンジが広がってきています。その中でこういうアダルトゲームとかポルノものってのは問題視され禁止の様子が広まっている。かんざきはあえてこのシビアな時事問題を取り扱ったわけですね。もちろんライトノベルにしかできない禁忌です。私はこのラノベが第一巻でかなり評価高くついているのはわかります。というのも後続の巻がかなりきっつい状況にあるからです。初刊がかなり完成度高かったため、後続のまとまり具合がだらけになっておる…そういう批判もあります。だがこのインパクトはあまりに大きい。

ネタバレすると、巻末では教育に厳しい父親は激怒。挙句の果てに京介は身代わりとなって怒鳴りつけながら父親を説得する。父親は呆れはて、自己責任論を述べてこの巻は一件落着で終わるんですね。ここに起承転結がある。ラノベを超えた、ラノベでしかできないラノベ風味がこの巻には凝縮されており、当時これを読んだ私もその衝撃はけっこうなものでした。皆さんに読んでから考えてほしい。価値観の多様性「ダイバーシティ」とはなんたるものかといったことを提起したことは当時ながら強い要素やアイデアだったのだと思いますね。

実際このラノベにはこういうレビューがついてねとらぼが間接的に報じています(http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1307/09/news116.html)。話がネタっぽいという意見を超えて、通信制高校出身の私は個人的には、このレビューでかかれたことが真実だと思いたいです…。

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