統計学:メジャーリーグを席巻する「フライ打法」とは?

えっと、ちょっとスポーツの話題に変わります。

もともと日本の野球ってのは実はメジャーからきて浸透した戦術で構成されています。それが「スモールベースボール」という概念です。これは今ダルビッシュやマエケンが所属しているドジャースの野球戦術だったんです。これは守備に重きを置き、犠打や凡打でバントでせこせこ稼ぐっていう野球概念でした。巨人のV9栄光時代これを巨人のコーチ陣が徹底して戦術としました。ドジャースの本を選手全員に配布したぐらいだそうです。ドジャースがマエケンをとったのも理由があるということですね。もちろんドジャースが長打力を軽視しているというわけではありませんが、初期のドジャースはこういう面があったのです。

最近日本でも「クオリティスタート(先発投手が六回三失点以内に収めることが役割だとする指標のこと)」という言葉をよく聞きますが、主流な統計のうちの初歩の一つです。統計学的に言ってメジャーで今重要とされる打法があり、それが今回取り上げる「フライ打法」です。これは、バレルとよばれる機械要素の言葉を模した、ボールに対する姿勢、特に打球角度が特定の範囲内に収めると、ホームランが出やすいとされる理論。で、実践されて今メジャーで席巻している打法だそうです。日本人投手が最近ホームランに苦しめられているのに気が付いた方がいるとすればこの打法のせいですね。この打法で成功しているのがアストロズやヤンキース(http://89bible.com/baseball-progress-2545-2/)らしい。どうやら、アストロズのGMはスポーツデータ学の知見をもっている傑物。

で、アストロズの有望株マルティネスもこのように述べています(https://www.fangraphs.com/blogs/j-d-martinez-debunks-conventional-wisdom-thinks-a-tipping-point-is-near/)。

“In the cage, I talk about it all the time. I’m not trying to hit a fucking line drive or a freaking ground ball. I’m trying to hit the ball in the air. I feel like the ball in the air is my strength and has a chance to go anywhere in the park. So why am I trying to hit a ground ball? That’s what I believe in.”

上同URLより引用

わかりやすいようにチョー簡単に訳すと、マルティネスは「ライナーを打つ」か「叩く打法」かってことを考えあぐねた結果、どうやらこれらが最善の打法ではないということに気が付いたようです。フライを打つことを意識することこそ重要なのだと。球場のどこにでも飛ばせるフライ打法こそ「最強の打法」だと。他にもいろいろ意見はあり、多くの選手がとる打法だけにすぎない以上のものを考えさせるきっかけとなっているわけです。さまざまな秘密な統計的指標を活かしてスポーツをビジネスにも通じさせようという意見…。ここにきて、野球は打法の統計科学の観点からレボリューションしている…というわけですね。

現代のスポーツに統計科学は欠かせません。そういう意味で、データ野球を先導していた野村監督は世界的にも先駆的すぎたんです。今、マルティネスのようなフライ性の流行打法のことを、アメリカで「フライ革命」とか「フライボール・レボリューション(FBR)」といっています。革命的な打法により、ホームラン指標が目まぐるしく変わっていく様子、その背景として実は統計学の知見があった、というのが今回紹介したかったことです。

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