特集記事:木下航志とジョナタ・バストス、パラフェスで共演

木下さんといえば、日本のスティービー・ワンダーとして有名です。盲目のシンガーソングライターですね。実はパラフェス2017が両国国技館で開催されたとき、両腕がない障がい者のジョナタ・バストスと共演しています。バストスはピアニスト・ギタリストであり、ピアノを弾くときは手とあごで鍵盤を押しますし、ギターは足で演奏します。この「Stand By Me」はパラフェス2017でも演奏され、その様子をNHKが、木下とバストスによる「障がい者の共演」ということで紹介したため、かなり有名になったことと思います。パラフェスは実はパラリンピックと強い関係を持っているセッションであり、バストスはパラリンピックの閉会式のフィナーレに出演したこともあります。

この様子を見て、我が家でも父が泣いていたことを思い出します。簡単には比較はできないでしょうが、「アイドル歌手よりずっと偉い」といっていました。アイドル歌手にはそれなりの魅力があると思いますゆえ見方は違ったとしても、父のその気持が今になって私にもわかります。ふつー目が見えないかたがこれだけの希望のある歌を歌えるでしょうか?両腕がなくて、絶望に瀕せずに戦えるでしょうか?ギターを足で弾くバストス曰く「障がいの有無が関係あるのでなく、音楽の素晴らしさにこそ共感すべきだ」バストスはセッションの練習で木下に厳しく指摘していました。プロフェッショナルだからこそやらねばならないことがあるわけですね。

正直きれいごとだけではすまなくて、パラフェスに出演する方々はやはりとてもリベラル系が多いのかなと思いますが、そういう政治的な立場を超えて、共感する姿勢にこそ希望があると思います。また、パラフェスを見に行った先見のある方々はその様子にとても感動したといっていました。パラフェスはまだまだマイナーな場、かつてはパラリンピックでさえテレビ等であまり注目されず、彼らの競技人生は日の目を見ることが少なかったことは明らか。ここにきてパラリンピックにようやっと注目が集まりつつあります。その上で、パラフェスのような場を知っているか否かは(これほど”マイナー”な場を知っているか否かという意味で)とても大きいファクタになると思います。

彼らは障がいがあるかないかに関わらず、「否定を否定した人々」。いまや、彼らの「ない」”ありえない”のです。

marikoi

ここの主筆・共同管理人。ぶっちゃけ狂人。

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