子供のための文化思想論説:ブラジル・ドログバそして日本のサッカー

ディディエ・ドログバはチェルシー時代のストライカーとして伝説的に有名ですが、私自身見逃せない点があるのは、彼が慈善活動にかなり精力的に行動しているということです。カズの話は前した(http://mjdkoisuru.review/2016/09/11/159)のでそれはそれでいいのですが、ドログバはフランス代表として活躍する道もあったのに(またそちらのほうが本選出場も予選通過も楽だったはずなのに…)なぜコートジボワール代表として活躍する道を選んだのでしょうか?

ドログバはこの動画のとおり、コートジボワールでの内戦はやめましょうと呼びかけた。コートジボワール代表として、内戦はあってならない、民族間の対立も宗教間の対立もあってはならないといった。そうするとあれだけ粗暴だったテロリストたちも、サッカーの大会期間中は停戦しようとのことになったのです。ドログバはこのほかにも内戦で両親を失った孤児の支援活動にかなり精力的です。国内に病院を私費を投じていくつも建設したといいます。

カズがみたブラジルの例(まあ、実際セレソンは白人の富裕層出身が多いんですがね…例外はアドリアーノぐらい)をみても、ドログバの例をみてもわかるのですが彼らは国の希望や夢だけではない。日本代表の場合それだけです。ただ、ブラジルもドログバもやはり自国の子供の命を預かって戦うわけです…これはすごいことです。日本が剣道でどの国にも負けないように、日本はサッカーで彼らに勝てないわけですね。

これはごく自然なことで、それはその競技の心(こころ)を知っているか否かの問題なわけです。剣道では日本はどの国にも負けないでしょう。ただし、サッカーではブラジルはどの国にも負けませんよね。レスリングで吉田選手がリオで負けたけど、吉田選手のお父さんはそれを誇りに思っていると思う。それは吉田の銀メダルが金以上の輝きを持っているから。吉田がレスリングを愛し、その心(こころ)を知っているからです。

昨日CLが開幕してスターたちがゴールを量産しています。ただ、その大半はドログバのようになれないと個人的には感じます。それは彼が国の未来を担う子供たちの命を賭して戦うからです。だからドログバは私の中でスターであり一番星です。たったひとりの黒人の男の背中に掛けられた希望は国の将来を担う子供の命と等価であったのです。

ドログバにとってCLでの決勝ゴールはサッカーのゴールにとどまらないわけであり、それは平和を愛し、内戦を止め、子供の命を守るためにみなが一致団結して目指した理想道の本質です。理想からは程遠いのが現実というのが常々ですが、我々がドログバの勇気と行動に見習うべき点は多いと思います。そしてそれが彼から我々に託された、”本当のゴールネットと決勝ゴール”であるわけですね!

きっと、笛を吹くのは大人かもしれない。だがボールを蹴るのは若者なんだな。